
フランスのクラシックを現代の解釈で製作するLUTAYSというブランドがあります。
LUTAYSを手がけるJeanと出会ったのは2020年、彼からの一通のメールが始まりでした。
僕はフランスのブランドから日本のマーケットに売りたいという依頼を受けることがあり、その時もそういった内容なのだなと思い、彼に会いに行きました。
実際には僕が想像していた内容ではない形での依頼でしたが、そこから数年間一緒に仕事をすることになったという関係です。
そもそもフランスのクラシックって?
という誰もが思う疑問に答える形のインタビューを随分前に行いましたので、ブランドを知るきっかけとしても読んでいただけたら嬉しいです。
連載【パリジャン6年目のお店探訪。】Vol.6_LUTAYS
このインタビューの後になりますが、一時期だけオープンしていたTF LABOというショップでLUTAYSを買い付けたことがあります。
初日で完売してしまったため自分用にと目論んでいたジャケットは買えずじまいでした。
いつか欲しいなと思い続けていましたが、5年越しにようやく手にいれることができたのが今回ご紹介するPiloteというジャケット。
Pilote(ピロテ)はその名の通りパイロットが着ていたものからインスピレーションを受け製作されています。
バラシアウールという短い畝が特徴の生地は、フォーマルウェアで使われることも多いもので、美しいドレープがたまりません。
独特の青みがかったグレーはLUTAYSのために特別に作られた素材だそうです。
上質な素材とカジュアルなアイテムの組み合わせの端正な印象のジャケット。
立体的なマチ付きポケットに加えて内ポケットが充実しているのも個人的には嬉しいポイントですね。
Jeanは旅行にも最適だよと話していました。
シワになりにくい生地だし確かに良いかも。
ノルマンディー地方のクチュールハウスで一点ずつ作られているジャケットは佇まいからして只者ではないのですが、着ると主張がないというか、自然によく馴染むんですよ。
そして何より着ていてストレスがない。
日本のブランドとは明らかに違うデザインも自分にとっては新鮮です。
このジャケットを長い付き合いになる相棒として着ていくのがとても楽しみです。
Seki