「好きでやっている人には誰も敵わない」
というのは僕の尊敬する方の言葉なのですが、それを体現している漢がここParisにも。
デニム好きが高じて、Union Special 43200Gを手に入れ、自宅でデニムの裾上げを始めたのが2年前。
すぐにParis中のデニム好きから絶大な信頼を得て、場所を移転しながら、その度に増えていくミシンたち。(もちろん全てビンテージ)
そんな彼が1年間のトライアルを経て発売したのが、デニム用の洗剤です。
洗剤の世界での正解は「汚れがキレイに落ちること」だと思いますが、わざわざデニム用の洗剤を作る場合、求めるものは何なのでしょうか。
おそらくインディゴの色落ちを防いで、汚れだけを落とす、というのがデニム用としては一般的かもしれません。
デニムの穿き込みでは、なるべく洗わずにメリハリのある色落ちを目指す、というのが一つの方向性としてあります。
ただ、「洗わない」というのは衛生的によくないので、洗うのであれば蛍光剤や漂白剤が入っていないものを使用しましょう、という考えだと思います。
僕もデニムに興味を持った時にはそのような色落ちに憧れて、洗わずに過ごしたものですが、最近ではもちろんそのような事はなく、気にせず適度(適当)に洗うことによって「普通」の色落ちを目指しています。
(目指す、というのがそもそも語弊があり、色落ちは穿いて洗ってを繰り返した結果でしかないのですが・・・)
話は逸れましたが今回のSuper Stitch Detergentが目指している洗剤はどのようなものなのでしょうか?
色落ちは洗濯の結果なので、今すぐに答えは出ないでしょうが、彼と話していて、彼が目指す洗剤の方向性は分かりました。
それは「格好良い色落ちをする洗剤」です。
It’s “the detergent which allows to fade in cool way”.
「格好良い」という表現はとても曖昧ですが、彼が7ヶ月間、この洗剤のためにテストしたデニムの写真が一つの答えを示しています。
「毎日穿いて、毎週洗った」と書いてありますが、この洗剤を使うことによっての色落ちは「早い」と感じます。
彼も僕と同様に、たくさん洗った「青い」デニムが好きなようで、そのようになる洗剤を開発したそうです。
ちなみに彼のオススメの洗い方は、2本のデニムを一緒に洗うこと。
そうすることでアタリが自然に出るとのこと。
もう一つちなみにその場合の洗剤はキャップ一杯。
このボトルは500mlなのでだいぶ長く使えそうです。
そしてもう一つちなみにボトルのデザインは、彼が幼少期から長期間やっていたモトクロスで使うオイルのボトルからインスピレーションを受けているそう。
ライダーは自分でもバイクを修理できる人が多く、その経験が今のビンテージミシンの修理に役立っているというのが最後の「ちなみに」です。
デニムは気にせず穿いたら洗う。
Don’t care, just wash your denims.
それが一番格好良いと思います。
That’s the best and coolest care of them.
スタイルも色落ちも。
Seki