FACTOTUMといってもファッションブランドではなく、アメリカの作家チャールズ・ブコウスキーの「勝手に生きろ!」という本の原題です。
この本は20代の頃にカメラマンをやっている先輩がプレゼントしてくれたもので、擦り切れるほどというと大袈裟ですが何度も読むほど好きな本でした。
フランスに引っ越してくる際に紙の本は全て処分してしまったので、この本の存在を忘れかけていた頃。
最近ある本を読んだことがきっかけでまた読みたくなったのですが、電子書籍では売っていないので紙の文庫を近所の本屋で買いました。
売ってないだろうと思っていたので見つけたときはなんだか嬉しかったです。
「カバーをおかけしますか?」という書店員さんの声掛けも久しぶりでした。
この本の内容はと言いますと、1940年代のアメリカを放浪する主人公が職を転々とし酒を飲み、女性と出会って関係を持つ。
特に大きな事件とかは起きずに淡々と物語は進行し、すぐに仕事を辞めてまた次の街へ、というテンポが読んでいて気持ち良いんです。
僕は旅をする話が好きなので、映画でもロードムービーいうジャンルが大好きです。
特別な冒険でなくても良いんです。
ここではない何処かを常に求めているのだと思います。
この本の主人公は周りにどう思われても気にしない。
こんなふうに自由に生きてみたいと思わせてくれる僕にとって憧れとも言える一冊です。
Seki