先週フィレンツェに行ってきました。
Last week, I went to Florence. That was my first visit to Italy.
仕事のミーティングがあり行ったのですが、せっかくならと10年前から住んでいる高校の同級生を訪ねてみました。
久しぶりに会う彼はフィレンツェに工房を構えて、木象嵌細工職人として活躍していました。
木象嵌についてはこちらでとても詳しく書いてありますが、アンティークの家具などに施されている装飾と言えば分かりやすいでしょうか。
彼は大学卒業後、日本の家具メーカーに就職しましたが、その後フィレンツェに渡り、古い家具の修復を手掛ける工房で働くようになります。
その過程で出会った象嵌細工に魅せられ、その道を志すようになったそうです。
昔は多くいた木象嵌細工職人も今では少なくなり、現在フィレンツェで登録している職人は日本人である彼一人というのも面白い事実です。
ちなみにZouganistaというのは日本語の「象嵌」にイタリア語を混ぜた造語です。
象嵌はイタリア語だとIntarsiatoreと言うそうですが、イタリアと日本の技術や感覚が合わさった新しいスタイルになればとの思いでこの名前を付けたとの事。
写真は象嵌細工でQRコード(!)を作っている過程です。
彼は190cm近い長身ですが、そのイメージに反して繊細な仕事ぶりです。
アトリエには彼の作品を初め、今では使われなくなった古い工具なども並んでいます。
フィレンツェという街がそうさせるのか、彼のアトリエでは時間がゆっくりと流れているように感じました。
道に面した開かれたアトリエで、一般のお客様からのオーダーも受けているようなので、フィレンツェに行かれた際には是非立ち寄ってみて下さい。
Seki
Zouganista di Takafumi Mochizuki
Via dei Cardatori, 20, 50124 Firenze