商品ページにも詳しく書いていますが、今回CT-01に使用している生地はとても興味深いものです。
旧式のションヘル織機の中でも最も古く、生地を織るのに最も時間がかかるという織機で織られているコットンです。
なかなか写真では伝わりづらいかもしれませんが、この手織りにも近い風合いを持つ生地は一筋縄ではいかないというか、独特のオーラを放っています。
特に、着込んで、洗い込んでいくと出てくる予測不能な表情は、この生地の一番の醍醐味と言えるのではないでしょうか。
という訳で今回は、春に手に入れた初期サンプルを洗ってみた過程と経過をお伝えします。
まずはパリッとした未洗いの状態の写真は・・・と探しましたが何故か見つからず、洗濯が始まってからの写真しかありませんでした。
このように大きめのバケツ(自宅のバスタブなども良いかもしれません。家族に怒られなければ・・・)で手洗いしていきます。
ぬるま湯に洗剤を入れて洗っていきます。
その後、手で水気を絞ってみるのですが、生地が硬いのと、コートが大きいので、なかなか難しいです。
水がボタボタと垂れてしまうので、取りあえず外に持っていき再度絞ります。
この時点で袖口なんかはもう良い感じに撚れています。
ステッチを袖口に入れていないので、自分で形を整えます。
その後、外でしばらく乾かすのですが、この手洗い〜手絞りまでの流れが思いのほか大変だったので、2回目は洗濯機に入れてみました。
今度は脱水もできて、乾かすのも楽だったのですが、このようなアタリが結構出ます。
この雰囲気も格好良いのですが、ちょっとカジュアル感が強くなります。
当初は未洗いの状態でお客様にお届けして、そのまま着るも良し、洗ってガンガンアジ出しするのも良し、という考えだったのですが、この洗濯の一連の流れをやってみて、これを皆様にやってもらうのは大変だなあ、と思い直しました。
その為、縫製完了後にアタリが出にくいように、アトリエで一着ずつ洗って乾かしていきます。
天候にも左右される(湿度が高いとカビ臭くなります)作業なので、とても時間がかかっています。
商品ページにもある通り、既に縫製は終わっていますが、そのようなとても重要な行程が最後に控えているため、もうしばらくお待ち頂ければと思います。
強いアタリではなく、着ていくうちにでてくるアジは是非ともほしいところですが。
(サンプルの為、実際の商品に使われているボタンとは異なります)
結論としては、シーズンに一回くらい(もしくは汚れたら)手洗いの後に、ネットに入れて脱水で陰干し、という流れが一番おススメです。
洗えば洗う程に糸が膨らんでくる、という感覚はなかなかイメージしづらいかもしれませんが、本当にそんな感じなのです。
Although it might be difficult to image that threads bulge out the more you wash, it’s really like that.
是非ご体験を。
Hope you enjoy this experience.
Seki