8月もなかばになりました。パリは静かです…
そもそも雑音の少ないパリですが、いつも以上に静かなのでぼんやりする時間が長くなります。と言い訳してから、関さんもバカンス中につき、独り言のような投稿です…
お世話になっている若い編集者さんのブログがとても響きました。
誰でもインターネットのなかで有名になったり個人でコミュニケーションがとれる時代。
ふむふむ、わたしがパリでのんびりしている間に完全に時代が変わったのだな、わたしも取り残されないようにしないと、と背筋がしゃきーんと伸びる思いでした。彼の決意表明も素晴らしいと思いました。
でも、ふと思ったのですが、情報がフラットになり、誰でも同じ情報を共有できる世界では、価値観も視点もフラットすぎるというか薄く広いというか。フォロワー数やネット上のコミュニケーション力では計れないことって、たくさんあると思うんです。フォロワーがたくさんいる華やかなファッショニスタだって、ショー会場ではけっこう痛々しかったりしますし。
ネット上で声をあげるのが苦手な人、声が小さくても面白い人はいるし、わたしのまわりにも、そういう人はたくさんいます。わたしも、仕事は別ですが個人としてはそういうコミュニケーションは苦手です。
自分のまわりの小さい声を逃さないこと、集めた情報をどう編み上げていくのかということ。仕事も生活の一コマも上手に編集しながら生きていきたいです。
わたしのルーツは、意味のないものになりつつあるファッション雑誌の編集です。絶滅危惧種です…
もはや、ツールは雑誌やメディアじゃなくてもいいと思いますが、時代が変わってもルーツを忘れずに、自分が実際に出会ったものを丁寧に編集して発信したいなぁと改めて思います。
実は、もうひとつ気になることばが出てきました。
『昔はメディアが権威だったから、編集者は偉そうな人が多かった』。
…自分は偉そうな人でなかったことを祈ります。
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最近のぼんやりのお供は、NYみやげに友達に無理言って買ってきてもらったブルックリンのウィスキーです。
ちびちび飲んでます、すごく美味しいです。
OKAMOTO