洋服が好きになってウン十年。
ファッションの仕事を始めてから二十年以上が経ちますが、まだまだ試したことのない「名品」というのは世の中にたくさんあります。
このオーロラシューズもその一つかと。
1990年代初頭からニューヨーク州北部の田舎町で作られている靴です。
昔雑誌か何かで見かけたことはあって、その時は「オーロラ村っていうのがあるんだ〜」くらいにしか思いませんでした。
いわゆるビルケンぽい足に優しい的なフォルムなのもあって、ちょっと自分には合わないかな?という印象でしたので、そこまで深く掘り下げる事もなく今日まで過ごしてきました。
一年ほど前に名古屋のDhalで初めて実物を見て、興味が出てきたので買おうと思ったのですが、サイズが欠けていたので見送り。
先日行った際にサイズがあったので、物は試しと購入してみました。
フランスに持って帰ってきてからも「これをどうやって履いたら良いものか」としばらく寝かしていたのですが、暖かくなってきたので素足に履いてみたところとても気持ち良いのです。
アッパー自体の縫製は最低限で、ライニングも無し、グネグネと波打った履き口。
今まで履いたことのない革靴の形状に戸惑いがあったのですが、「そうか、これはサンダルなのだ」と思ってみてみると、なんだかしっくりきます。
柔らかく包み込みながらもしっかりとフィットするので歩きやすいですし、着脱もストラップのみ。
短めにロールアップしたデニムやショーツに似合いそうです。
しかも履き込んでいく楽しみもあります。
最近はルームウェア(的なもの)で外出するのも一般的になりつつありますが、これはルームシューズの外履き版みたいな感じなのかなと今のところ感じています。
新しくワードローブに加わった「定番」とどのように付き合っていくか楽しみです。
果たして自分にとっての「定番」になるか・・・
Seki