たまにはレディスファッションについて。
パリに来て出会った、とてもすてきなブランドがあります。2016年に本格始動した「École de Curiosités」。エコール・ド・キュリオジテ、と読みます。友人でもあるデザイナー、伊藤ハンスさんによるブランドです。
彼はパリのサンディカ・クチュール校を卒業し、マルジェラのアトリエやパリのアーツ&サイエンスで働いていました。そして、ここパリを拠点にブランドをスタート。その経歴からもお分かりかと思いますが、センスがよく、とても細かいところまで美意識が行き届いています。
ブランドは「物語のある服」をテーマにしていて、コレクションごとに、掌編小説が創作され、物語の世界をもとに服が作られていきます。
LOOK BOOKより。
そんなブランドストーリーはもちろん素敵で、そのコンセプトの面白さがクローズアップされがちですが、なによりも実際の洋服やバッグがとても素敵です。以下は、3月にパリで開催された2017AW コレクション[Oscar/Aubrey]の様子。(遅)
象徴的なアイテムは1900年代から1950年代にかけてのヨーロッパの古本を用いたクラッチバッグ。こちらのバッグが洋服のスタートよりも先で、ブランドの原点となるアイテムなのだそう。
古本かつハンドメイドなので、一冊一冊質感がちがいます。中はヴィンテージのネクタイを使っているんだそうです。ひとことでいえば本当に「かわいい」。でも「かわいい」だけじゃなくて、プロダクトとしても、実際に洋服に合わせて持っても、ちょっと変でおもしろい。見たことないバッグです(褒め言葉)
オンラインでも購入できるみたいです。
こちらのドレスは、手作業で仕上げられた細かなプリーツに萌えます。試着とおしゃべりに夢中で写真が少ないので、他の服はぜひホームページでご覧ください…。
スタートしてから間もない小さなブランドですが、日本ではアーツ&サイエンスやUA、パリではアスティエ、ロンドンではドーバーストリートマーケットで扱っているんだそう。私も憧れている、ロンドンの某すてきなショップでも展開されるようです。知名度があるブランドではないのに、少数ながら素敵なショップにばかりセレクトされてるのが、このブランドらしいなと思います。
彼とは夜のクラウンバーで知り合い、くだらない話をするばかりだったのですが、最近はまじめにファッションのことを話したりしております。同じような感覚を持っている人はパリには少ないので、忘れそうになっていたファッションへの意識を取り戻せる感じです。ありがとう。
次のシーズンは、いろんな人を巻き込んで、一緒に面白いことをしようと企画中です。
個人的にもとても楽しみです。
デザイナー。次はちゃんと写真撮らせてね…
OKAMOTO