LIVIN' IN PARIS

‘NEW’ analog / tool

date: 2018.10.16 category: SHOP author:

今回で日本のショップ紹介もちょっとひと段落。

holkDhal、そして今回のanalog / toolのオーナーは元々同じ会社のメンバーでした。

Regarding holkDhal and analog / tool, the owners of these shops used to be in the same company.

その3人がそれぞれ独立して新しいプロジェクトをスタートしたとあっては、「これはもう行くしかない」という感じで、全部のショップを見て回ってきました。

 

まず、このお三方に共通しているのが「WEBでの情報は最小限」ということです。

今はWEBショップをやらないショップの方が珍しいのでは?という時代の中にあって、この方たちのスタンスには憧れすら覚えてしまいます。(僕はWEBショップやっちゃう派)

だからこそ、彼らが作るショップには「そこに行く意味を感じているお客様」が多く通うのでしょう。

 

本日のanalog / toolは以前もご紹介していますので、ご存知の方もいらっしゃるかもしれません。

愛知県の豊橋で13年。

豊橋駅から徒歩圏内とは言え、同じ愛知県内の名古屋に比べれば歩いている人はかなりまばらな場所でした。

今年の7月からは、その豊橋から更にローカル線の旅(といっても4駅ですが)を経て辿り着く新しい場所に移転。

僕は時間がなかったので豊橋駅からタクシーに乗って行きましたが、もちろん周りにはショップなどは全くありません。

アクセスしにくい場所にあるショップの魅力についてはこちらで書きましたが、実際にそれをやるのは並大抵の覚悟ではないなと、タクシーを降りると(乗ってる時も)感じます。

しかし、一歩店に入ってしまえばその思いも杞憂に終わります。

難しいことはなく、ただただ「格好良いショップ」がそこにはありました。

もしかしたら「どんなショップなんだろう?」「え?こんなに遠くて大丈夫?」なんて思いながら行くのが余計に楽しさと期待を高めるのかなって思ってみたり。

昔はショップに行くのも一つのイベントだったと思いますし、分かりにくい場所にあるショップを住所の番地を確認しながら探した思い出がある方もいるのではないでしょうか。

そういう意味では、人気ブランドの発売日に並ぶという行為も「イベント」として楽しむものなのかもしれません。(おじさんには「苦行」になりそうですが・・・)

別に限定アイテムがなくたって好きなショップに行く事が「イベント」と思ってもらえるのがショップにとっての理想ですよね。

(現金オンリーかと思いきやちゃんとカードの機械も置いてあります・・・)

 

そしてこのショップの大きな魅力は2階にあります。

移転前と同様、2階にはオーナーの纐纈さんが集めた民藝やアート作品が並び、イベントをするためのスペースが広がります。

しかもパワーアップしてる・・・

僕が勝手に考える「良い洋服屋の条件」に、『洋服に興味がない人が行っても楽しめる』というのがありますが、ここなら行ってみたいと思う人が多いと思います。

もはや洋服屋という括りが必要ないくらい「空間」としての魅力が強すぎます。

魅力的な洋服屋は「洋服が売っている」ではなく、「洋服も売っている」くらいのテンションがちょうど良いのかもしれませんね。

でも扱っている洋服のセレクションには徹底してこだわる。(当たり前ですが)

 

そしてもちろん、(言うまでもないですが)本当の魅力はこの素晴らしい空間よりも、纐纈さんを始めスタッフの方たちの人柄なんだと行ってみると分かります。

同じ1時間のショッピングをと考えた時に、駅ビルの中で何軒ものショップを巡るのが好きな人もいますが、僕は信頼できる1軒の店に行って過ごす方が有意義だと感じてしまうタイプです。

Assuming that we do shopping for an hour, some people like visiting many shops in station buildings, but it’s better to spend in one reliable shop for me.

そんな人にとっては、新幹線に乗ってでも行く価値があるショップだと思います。

For people like me, this shop is worth visiting even you take a bullet train.

Seki

 

analog / tool

1-3-2 Shinsakuramachi-Dori Toyokawashi Aichi 442-0835 JAPAN

Instagram

(この剥がしていないダイキンにも意味があるそうですので、気になる方は直接聞いてみてください)

 

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PROFILE

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関 隼平 / JUMPEI SEKI


FASHION IMPROVER

1979年東京生まれ。2008年に1LDKの立ち上げに参加し、全店舗のバイイング、マネージメントを行う。2015年からはパリ店勤務となり2016年に独立。Fashion Improverとして様々なショップ、ブランドの価値を高める仕事をパリにてスタートさせる。
instagram.com/sekijumpei/
sekijumpei@gmail.com

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岡本 真実 / MAMI OKAMOTO


EDITER / WRITER

東京生まれ。大学卒業後、いくつかのメンズ、レディスファッション誌のエディターを経て、2015年6月よりパリ在住。現在、フリーランスの編集者として活動中。
mamio.kamot@gmail.com

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